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伊予弁 その3

「おとどしい」

「久しぶり」という意味です。
漢字で書くと、「音遠しい」のようです。
丁寧に言うと、「おとどしゅうございました」となります。

「へえさし」という表現もあります。
これも「久しく」の意味です。
「へえさし会わなんだなあ」は「しばらく会わなかったな」という意味です。


「もうまあ」

「もうじき」「もうすぐ」の意味です。

「もうまあ始まらい」は、「もうすぐ始まるよ」という意味です。


「こさえる」

「作る」の意味です。

「弁当を作る」は「弁当をこさえる」と言います。


んて来る」

「戻って来る」の意味です。
伊予弁では、「戻って」が訛って、「戻んて」となります。

同じような変化に、「って」というのがあります。
「借りて来る」が、伊予弁では「借って来る」となるのです。

発音だけを聞くと、「かってくる」となりますので、「買って来る」と受け止めてしまいそうですね。

それで伊予弁では、「買って来る」というのを、「うて来る」と言うのです。


「~しよわい」「~やろわい」

「~しましょう」「~やりましょう」という意味です。
この言い回しは男女を問いません。

私も女性がこの言い回しをするのを、初めて耳にした時には、なんておっさんみたいな人なんだろうと、思ってしまいました。
でも、伊予弁では女の人でも、この言い回しを普通に使います。

「私がやりましょう」と言う場合、「私がやりましょわい」となるのです。


「ねき」

「近く」「そば」の意味です。

「親のそばにいる」は、「親のねきにおる」となります。
「家のそばの木」は、「家のねきの木ぃ」となります。


「みとうみ」

「~してごらん」「~やってみなさい」の意味です。

「食べてごらん」は「食べとうみ」
「やってごらんなさい」は「やっとうみや」となります。


「死ぬる」

「死ぬ」の意味です。

似たものに、「ぬる」というのがあります。
これは「ぬ(る)」の意味です。


「だんだん」

「どうも」「ありがとう」の意味ですが、感謝を伝える軽い言葉のようです。


丁寧に言うと「だんだんありがとう」と言いますので、「どうも」というニュアンスですね。

でも今は、この言葉も観光用以外では、使われることはないようです。