「野菊のかんざし」について

「野菊のかんざし」は大正時代の松山を舞台にした物語です。
明治時代の日露戦争の時、
松山には捕虜収容所が設置され、
多くのロシア兵たちが捕虜として連れて来られました。
そのロシア兵と日本人女性との間に生まれた少女千鶴が、
物語の主人公です。

日本人とは風貌が違う千鶴は、差別を受けて育ちます。
それだけでもつらいところに、鬼が現れて千鶴を苦しめます。
そんな中、千鶴は孤児の青年佐伯忠之に、心が惹かれていきます。
それは、二人には前世からのつながりがあるからなのですが、
鬼が現れた理由も、やはり前世にあったのでした。