> 阿沼美神社の祭り

阿沼美神社の祭り

山崎機織やまさききしょくがある紙屋町かみやちょうから、西へ行くと大林寺だいりんじがあり、そこから北へ行くと、阿沼美神社あぬみじんじゃがあります。

664年創建とされており、元は現在松山城がある勝山かつやまの頂上にあったそうです。

それが松山城の築城のために、山のふもとへ降ろされたといわれています。

阿沼美神社には神輿が三体あり、17世紀末の元禄時代に京都で造らせたといわれています。

そのうち一体は千木ちぎ神輿といわれ、神社の屋根の端にある交差した千木が飾られています。チギと呼ばれる千木神輿は雷神の神輿で、町内巡行はせずにあらかじめ決められたお旅所を巡行します。

千木神輿の他には、黒くて四角い水神の神輿と、金色で八角の大山積おおやまづみ大明神の神輿があり、それぞれ「四角さん」「八角さん」と呼ばれています。こちらの神輿は町内巡行と鉢合わせが行われます。

昔は「四角さん」は町方の神輿、「八角さん」は村方の神輿とされ、鉢合わせは町人と百姓の力比べだったそうです。

「四角さん」が勝てば商売繁盛、「八角さん」が勝てば五穀豊穣とされており、どちらが勝ってもいいことがあるのですね。

※「四角さん」と「八角さん」の鉢合わせ

ちなみに、阿沼美神社の境内には、明治時代の頃から昭和にかけて、「常磐ときわ幼稚園」という幼稚園があったそうです。