> 北条の鹿島

北条の鹿島

※北条の海岸から見た鹿島(大正時代)

北条は海岸近くにある町で、すぐ目の前に鹿島という、小さな島があります。

JR予讃線の北条駅を下りると、すぐそこが港になっていて、港へ行くと正面に鹿島が見えます。

港から渡し船が出ていて、鹿島には三分ほどで渡れます。

鹿島には名前のとおり、野生の鹿が棲んでいて、愛媛県指定の天然記念物にされています。

島の海岸には鹿島神社がありますが、今から1800年ほど前に、神功皇后が新羅出兵を行った際に、この神社に立ち寄って、戦勝と道中安全を祈願した、と言われています。

※鹿島神社と鹿たち

また、鹿島には鹿島城というお城がありました。

建武年間(1334年~1338年)に築かれたようですが、誰が築いたのかは明らかでありません。

のちに、有名な村上海賊の得居通幸とくいみちゆきが、城主となって島を守ったと言います。

鹿島は現在も観光地ですが、ここには明治の頃から、多くの観光客が訪れていました。

大正時代には、松山の三津浜港から、鹿島へ来る遊覧船もあったそうです。
(残念ながら、今はありません)

※三津浜から北条(鹿島)は、木屋町から北条と同じくらいの距離
※鹿島から見た北条。中央を流れるのは立岩川。これは昭和59年の写真。
※立岩川河口から眺めた鹿島。千鶴と進之丞が眺めていたのは、この風景です。